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冬に肌が乾燥しやすい理由は?うるおいを保つ生活習慣

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冬は、1年の中で肌の乾燥を感じやすい季節です。とくに、乾燥した空気やエアコンなどの暖房器具の使用によって、肌の水分が奪われやすくなります。肌がカサカサしたり、ピリピリと敏感になったりと、肌のコンディションも気になりますし、そんな状態のときは、メイクも決まらなくて、気分もどんよりとなってしまう日もあるかもしれません。

今回は、冬ならではの肌の乾燥はなぜ起こりやすいのか?また、乾燥対策にはどんな方法があるのかを詳しくご紹介します。肌の乾燥を防ぐポイントを押さえて、可愛い冬のコーディネートとマッチする、透きとおるような、しっとりツヤ肌を手に入れてください。

冬に肌が乾燥しやすいのはなぜ?

冬に肌が乾燥しやすいのは、単に気温が下がることだけが原因ではありません。実は、肌にとって負担となる「冬ならではの過酷な条件」がいくつか重なっているからなのです。うるおい肌を守るために、冬に肌が乾燥する原因と対策を知っておきましょう。

空気の乾燥により湿度が低下している

気温が低く、風が冷たいと感じる冬の寒さは、肌にとって乾燥しやすい季節です。気温が下がると、湿度もグッと低下し、40%から50%ほど空気中の水分が減っています。そこに暖房器具を使用することで、さらに空気中の湿度が低下し、湿度が50%を割り込むと、肌の表面の水分が蒸発しやすくなり乾燥肌をまねきやすくなります。

栄養が不足している

気温が下がると、寒くて体が冷えてきますよね。そのまま冷え続けると、全身の血のめぐりが悪くなり、身体中の細胞が酸素や栄養素不足になってしまいます。そして、肌の調子も悪くなるというサイクルが起こってきます。

その理由は、「毛細血管」というとても細い血管に関係があります。

毛細血管は私たちの体の至る所に張り巡らされています。肌では、基底層や真皮にある細胞へ、栄養や酸素を届け、細胞から出た不要な老廃物や二酸化炭素を運び出す役割を果たしています。血行が良いと、肌は生き生きとしたうるおいのある肌細胞を保つことができるのですが、体が冷えると、もともと細い毛細血管は、キュッと縮み血液の循環が悪くなることで、肌へも悪影響を及ぼしてしまうのです。

肌は、栄養不足が起こると、角質細胞が生まれ変わるサイクルである「ターンオーバー(新陳代謝)」の乱れを起こします。肌のうるおいは、肌に備わる「バリア機能」によって保たれていますが、ターンオーバーが乱れてしまうと、バリア機能が低下し、肌に水分を保つ力そのものが弱まってしまうので、美肌を保つためにも「体の冷え」には注意が必要です。

皮脂や汗の分泌量が減少する

冬は、顔の表皮が冷たくなることが多いと思います。これは、体温が奪われないように、肌や手足などの末端部分への血流をコントロールしているためです。夏は、逆に熱が体内にこもらないよう、皮膚表面の血流を活発にし、汗をかいて体を冷やしています。

冬の場合は、このような活発な血流が少なくなるため、汗の水分が分泌される機会が少なかったり、肌細胞の新陳代謝が低下して皮脂の分泌量が減ります。その結果、肌のバリア機能の役割を持つ角層が乾き、肌のうるおいが枯渇状態になり、肌の乾燥へとつながりやすくなってしまうのです。冬は、首元はマフラー、手足は手袋や厚手の靴下、ネックウォーマーなどで、熱が逃げない工夫をしていきたいですね。

衣類の摩擦により肌が刺激される

肌は摩擦にとても弱く、衣服の素材によっては肌が刺激を受けてしまう場合があります。ニットやセーターなどの、羊毛を原料としたウール素材などは、繊維が太くて硬いものが多く、肌への摩擦が強くなりがち。チクチクしたりかゆくなったりする場合には、インナー素材を肌にやさしいものを選ぶと良いでしょう。

綿やシルクなどの天然素材を使ったインナーは、手触りがやわらかく、刺激がすくないのでおすすめです。また、これらの素材は、繊維の中に体温で温められた空気を溜めることができ保温性に優れます。シルクは、人の肌や髪の成分と近い、アミノ酸で構成されているので、肌にやさしい素材です。保湿性・放湿性両方を兼ね備え、着心地が良く、乾燥が気になる冬の季節にも適しています。

冬の季節に肌の乾燥を防ぐ生活習慣

冬は、寒さからさまざまな肌への影響があることが分かりました。次は、肌にとって過酷な冬に乾燥から肌を守るためにどんなケアをしたら良いのか、ご紹介していきます。

十分に保湿ケアをする

早朝や深夜は、気温が冷え込み湿度も低下します。息が白くなるような日には、顔の表皮もヒヤッと冷たくなっているもの。一層乾燥しやすい朝や夜のために、出掛ける前や就寝前には、美容成分が豊富なスキンケアアイテムでしっかり保湿ケアをしましょう。

【保湿を保つための4ステップ】
1.美容液
2.化粧水
3.乳液
4.クリーム

1~3のステップでは、手で肌を温めながら、たっぷりうるおしてください。気になるところは、重ねづけをして保湿を十分にめぐらせたら、各仕上げごとにハンドプレスで、肌の奥※まで水分を閉じこめます。

4のステップでは、冬場のお肌には欠かせない、クリームで最終仕上げをしましょう。クリームには、水分が蒸発しないように蓋をする役割があります。乾燥を強く感じている時は、油分が多めに配合された、リッチなテクスチャーのアイテムがおすすめ。油分が多いクリームは、少し固めのテクスチャーの場合がありますが、顔に付ける前に、手のひらで温めるとスムーズに肌に乗るようになります。また、塗る際に優しくマッサージをすることで血色アップやスッキリ感も得られます。

乾燥を防ぐポイントは、朝も夜も1~4ステップを行うこと。念入りにスキンケアを行うことで、うるおいを閉じこめる保湿ケアが叶います。
※角層まで

室内を加湿する

暖房器具を使用すると、空気が乾燥して肌もパサパサしがちです。湿度が50%以下になると、肌の乾燥は急速に進みやすくなります。対策として、加湿器を置いたり、室内に濡れタオルをかけると湿度を保つことができ、肌の水分蒸発の予防になります。

肌の乾燥を防ぐための室内の湿度は、60%~70%を目安にしましょう。職場では、部屋が乾燥していることが多くありますが、濡れタオルをかける対策法は、どこでも手軽にできるので試してみてください。また、湿度を高めることは、鼻や喉の粘膜のうるおいを守り、風邪対策にも一役買ってくれます。

運動を習慣化する

運動は、血行が悪くなることを防ぐ対策になりますので、ぜひ、日常的に軽い運動からはじめてみてください。

運動の中でも血行促進に良いとされている「有酸素運動」は、ウォーキングやジョギングなど、軽めの運動を長時間続けることが特徴です。ですがもし、運動が苦手な方は、体に負担がかかりにくく、ゆっくりと自分のペースで行える室内のヨガやストレッチも有酸素運動としておすすめです。

水を多めに飲む

冬は夏に比べて、喉の渇きを感じにくいため、水分不足になりがちです。体内の水分が減ってしまうと、血液の粘度が高くなって血行が悪くなり、結果、肌にも悪影響を及ぼします。あまり喉が渇く感覚がなくても、美肌を保つために小まめに水分補給を意識しましょう。

水を飲むことは、血液中の水分濃度を高めてサラサラになり、体全体をめぐりの良い状態へ導いてくれます。肌の本体ともいえる真皮層には、毛細血管が広がっているので、良いめぐりは肌へ細胞の栄養と酸素の供給がスムーズになります。また、飲んだ水分は発汗に関わり、汗の水分と肌の皮脂とが混ざって、バリア機能の1つとして肌を保護することにもつながります。

スキンケアは、体のメカニズムからもアプローチしていきたいもの。水分補給は、美容と健康の両方に高いメリットがあるので、積極的に水分を摂っていきましょう。

熱いお湯や長風呂を避ける

寒い冬は、お風呂でポカポカと体の芯まで温まりたいですね。それに、お風呂に入るとしっとりする感覚がある場合も多いのではないでしょうか?ところが、肌の水分量のピークは入浴後わずか1分。その後は、どんどん水分量が低下していき、30分後や60分後では入浴前よりも肌の水分量は減っていことがわかっています。

そして、肌の乾燥には「お湯の温度」と「入浴している時間」が大きく関わってくるので、注意が必要です。肌の皮脂は、体温に近い温度で溶け出しやすいため、あまり高温過ぎると肌の水分を保護している皮脂膜や角質層にあるセラミドなどの保湿因子(NMF)まで、流れてしまうことになります。

実際に、38℃(ぬるめの湯)と42℃(熱めの湯)で入浴後の角層の水分量を比較した実験では、湯上り後30分経過すると42℃の湯の方が水分の蒸散が多くなっていました。そのため、肌の乾燥を防ぐ適温は「40℃以下のぬるま湯」くらいが良いといえます。また、入浴時間も長風呂になるほど、肌の保湿成分が落ちてしまうため15分程度がおすすめです。

そして、入浴後はいち早く保湿ケアをすることが、乾燥を防ぐためには大切です。入浴後、5分以内までには化粧品やボディクリームでスキンケアを行い、肌の乾燥が加速しないよう対策をしましょう。


冬の乾燥に負けない健やかなうるおい肌をつくろう


冬の肌は、乾燥しやすい過酷な条件がいっぱいです。うるおいを保ったツヤ肌を保つために、冬の時期はいつも以上に肌を気にかけてあげたいですね。乾燥を防ぐには、スキンケア以外にも、肌に関わる環境から対策ができますので、気が付いたところからぜひ、取り入れていってください。

<肌のうるおいを守る保湿ケアの方法>