プロテインは太る原因になる?種類と自分に合った選び方
公開
更新
かつてプロテインは、運動する人が飲むイメージが強くい商品でした。近年では、栄養価の高さや美味しくて満腹感も得られるタイプのものが多いことから、美意識の高い方が食事の代わりに飲んだり、ダイエット中の置き換え食にしたり、ボディメイク、高齢者の健康維持などに役立つアイテムの1つとして幅広く利用されています。
しかし、「プロテインは太る原因になる」と、耳にしたことはありませんか?
今回は、本当にプロテインが太る原因になってしまうのか?どんな種類や飲み方がダイエットサポートに適切なのかを探ってみたいと思います。自分に合ったプロテインを選んで、プロポーションの維持や美容にお役立てみてみてください!
プロテインを飲むと太る?
ここでお話するプロテインとは、たんぱく質を主とした粉末状の「プロテインパウダー」のサプリメントを指します。食事の代わりに飲んだり、栄養補給として摂取する場合、太る原因になるのかどうかを解説していきます。
「太る」ことを体脂肪の増加とする場合、プロテインを飲むことが直接的な影響を与えることは、実はほとんどありません。プロテインは、たんぱく質を主成分とする栄養補助食品のため、カロリーが低いことが多いのです。実際に、いくつかのメーカーから、プロテインのカロリーを調べて、ごはん・パンと比較してみました。
【1回分の使用量に対するカロリー】
商品 | エネルギー(kcal) | たんぱく質(g) |
ソイプロビューティ(きな粉味)(20g) | 77.4 | 10 |
商品A(コーヒー味)(20g) | 74 | 10 |
商品B(ソイミルク味)(28g) | 107 | 20 |
商品C(ピーチ味)(15g) | 56 | 11.07 |
商品D(チョコレート味)(30g) | 120 | 21 |
【ごはん・パンのカロリー】
エネルギー(kcal) | たんぱく質(g) | |
ごはん(150g)(約1膳) | 234 | 3.8 |
パン(6枚切り1枚) | 163 | 5 |
ごはんやパンと比べてみると、大幅にカロリーが低く、たんぱく質量は多く摂取できることが分かります。また、プロテインはミネラルやビタミン等の他の栄養素もバランスよく考えられて配合されていることから、手軽なプロテインダイエットの置き換え食としても優れているとが考えられます。
特に、たんぱく質は、筋肉や皮膚、骨、髪などの構成成分として存在していますし、体の健康機能に欠かせない重要な栄養素であるという点からも、美容や健康のために、日々の食事だけでは不足しがちなたんぱく質を効率的に摂取する手段として、プロテインを活用する人は増えています。
プロテインが太るといわれる主な原因
カロリーが低いのに、なぜプロテインが太るといわれることがあるのでしょうか?それには、次のような摂取の仕方に原因があるかもしれません。
たんぱく質を過剰摂取している
たんぱく質自体のカロリーが低いといっても、プロテインを飲むことで過剰なたんぱく質の摂取となってしまっている場合は、カロリーオーバーになる可能性があります。
たんぱく質は1g当たり、4kcal※あるとされています。消費カロリー以上に、摂取カロリーが多くなってしまうと脂肪として蓄えられてしまい、体重増加につながります。
牛乳に混ぜて飲んでいる
プロテインを牛乳に混ぜて飲むと、美味しく飲みやすくなりますが、牛乳のカロリーが上乗せされてしまいます。牛乳は、100g当たり61kcal※あるため、プロテインと合わせると150~200kcal前後になる可能性があります。カロリーが気になる場合は、水と混ぜて飲むのが良いでしょう。
※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」(文部科学省)
また、プロテインを飲むタイミングは、トレーニング後や体を動かした直後が効率的です。これは、栄養を消費し、新たな栄養素を求めているからです。しかし、適度な運動をせずに大量のプロテインを摂取したり、食事と合わせて1日の総合カロリーが多くなってしまうと、体重増加の可能性が出てきます。
しかし、逆にいえば、プロテインの1日の摂取量や飲むタイミングなどを適切にすれば、上記のような太る原因もあまり問題にはならないでしょう。また、プロテインは満足感を得られやすいので、ダイエット中のおやつの代わりに飲んだりすることで、スマートに栄養バランスを保つアイテムとして活用することでもできます。
プロテインの種類と選び方
上記の解説から、プロテインを飲むことは太る原因になりにくいということが分かりました。それどころか、プロテインは栄養バランスが良く、普段の食生活では不足しがちなたんぱく質を効率的に補うことができます。そのため、健康や美容のためのプロテイン摂取はお勧めです。
そして、継続することで、健康や美容に役立つものですので、飲み続けるためには、自分に合ったプロテインを見つけることが大切です。ここからは、プロテインの種類と選ぶポイントをお話していきますので、プロテイン選びの参考にしてください。
主なプロテインの種類
【ソイプロテイン】
大豆を原料とする植物性たんぱく質のプロテインです。
美容へのアプローチが期待されているプロテインの代表で、大豆イソフラボンが含まれているため、美容や女性らしい身体づくりを目指す方に好まれています。
また、食物繊維が含まれているため、ゆっくりとした吸収力が特徴。腹持ちがよく、満足感が得られやすいといわれており、継続的なたんぱく質の摂取に優れています。
【ホエイプロテイン】
牛乳由来のたんぱく質のプロテインです。
牛乳から乳脂肪分と固形たんぱく質を除いて、残ったものを指します。「ホエイ」は、ヨーグルトをすくった後に現れる、上澄みの液体をイメージされると分かりやすいかもしれません。吸収性の良いたんぱく質で、運動後のリカバリーに利用する方が多くいます。運動によって消耗したたんぱく質を効率的に摂取することに向いているため、ジムなどでトレーニングされる方にも人気です。
【カゼインプロテイン】
ホエイプロテインが水溶性なのに比べて、カゼイプロテインは不溶性で固まりやすい性質を持つプロテインです。牛乳から脂肪とホエイを取り除いた残りの、不溶性固形成分でできています。固形のためゆっくりとした吸収力で、たんぱく質を長く補うため、腹持ちの良い商品に配合されています。
プロテインの選び方
先程ご紹介したように、タンパク質の種類や味など種類は豊富でさまざま。どれにしようか迷ったら、飲む目的に合わせて選ぶのが良いでしょう。例えば、次のような目的からおすすめのプロテインの種類をご紹介します。
【美容やダイエットサポートのために飲む場合】
ソイプロテインがおすすめです。ソイプロテインは、糖質と脂質が少ない傾向にあり、ビタミンやミネラル類も豊富のため、ダイエット中や普段の食事に栄養をプラスしたい人に、健康面だけでなく美容面からもサポートしてくれます。
【運動時の栄養をサポートし場合】
ホエイプロテインがおすすめです。トレーニング後の体は、たんぱく質を豊富に必要としています。ホエイプロテインは、吸収力に優れているため、運動後の素早いたんぱく質の補給に活用する人が多くいます。
【健康維持のために飲む場合】
カゼイプロテインがおすすめです。カゼイプロテインは、ゆっくり長時間栄養素を維持できる利点があるため、身体に欠かせません。理想的な身体のために、たんぱく質をチャージするのに適しています。
このように、プロテインにはそれぞれ異なった特徴があるため、ご自身の目的に合わせて適切なものを選ぶことで、理想に近づく助けとなってくれるでしょう。
プロテインを上手に活用して美ボディを目指そう!
「プロテインが太るかも?」と心配だった方は、飲み方を知ったことで積極的に毎日プロテインを取り入れやすくなったかもしれません。近年のプロテインは、栄養面でもバランスが良いですし、味も美味い風味が工夫されているため、甘いお菓子が食べたくなるダイエット中の間食にも、低カロリーで満足感の高いものを提供してくれます。
上手にプロテインを利用して、筋肉や皮膚、骨などの構成成分であるたんぱく質を効率的に摂取して、美容と健康に役立て、理想の美ボディを手に入れてください。