乾燥によって肌荒れが起きる理由は？生活に取り入れたい予防方法

「スキンケアやメイクは忙しいので時短したい！」「乾燥対策は手を抜いている」という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか？しかし、肌の乾燥は、肌を健やかに保つ役割のバリア機能に大きな影響を与えます。

乾燥による肌荒れを予防することは、バリア機能の働きをサポートし、肌を保護することに繋がります。また、肌にうるおいを持続させ、なめらかな弾力のあるハリを与えます。つまり、乾燥対策は年齢に縛られない、うるおいのある、若々しい印象の肌を作る最大のポイントになります。

そこで、今回は忙しい女性が悩んでいる乾燥対策について「スキンケアのやり方はどうしたらいいの？」「日々の生活習慣を変える必要があるの？」「乾燥の原因と肌荒れの関係って何？」などの疑問にお答えし、肌バリアでうるおいを逃がさない正常な肌を保ち、弾力のあるモッチリふっくら肌になりたい方への解決方法、対処方法をご紹介します。

乾燥が肌荒れにつながることがある？

乾燥は肌荒れの主要な原因の一つです。肌は本来、バリア機能を持っており、外部からの刺激を防ぐことができますが、乾燥するとバリア機能が低下し、肌は刺激や外部からのダメージに対して弱くなります。また、紫外線や乾燥などから体を守るため、お肌の神経が過敏になってしまいます。すると、肌荒れが頻繁に起こり、今まで合っていた化粧品が合わなくなるなどの敏感肌になる可能性もあります

そのため、肌荒れの原因となる刺激や炎症が引き起こされます。さらに、乾燥によって肌の水分量が減少することで、肌の角質層が硬化し、ターンオーバーが乱れます。ターンオーバーが低下すると、古い角質が肌表面に残りやすくなり、くすみができやすくなります。

肌が乾燥する主な原因

肌が乾燥する原因は様々ありますが、主な原因としては、紫外線によるダメージ、ターンオーバーの乱れ、空気の乾燥、肌への摩擦などが挙げられます。これらの要因が複合的に作用することで、肌の水分量が減少し、肌が乾燥したり肌荒れを引き起こしたりすることがあります。それでは、１つずつ原因を見ていきましょう。

紫外線によるダメージ

紫外線は、肌にダメージを与えると同時に、肌の水分量を減らし、保湿成分を失わせることがあります。紫外線によって角質層がダメージを受けると、肌のバリア機能を低下させ、肌が乾燥しやすくなるため、のちに肌荒れやカサつき、ハリ不足、くすみなどの肌トラブルを引き起こす可能性があります。また、紫外線によるダメージは、肌の表面の角質層を乾燥させるだけではなく、肌の弾力性を低下させることがあります。

ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーとは、肌細胞が生まれ変わる周期（新陳代謝）のことで、正常なターンオーバーによって、古くなった角質が剥がれ落ち、新しい肌細胞が生まれることで、肌は常に健やかで正常な状態を保つことができます。しかし、ストレスや紫外線などの外的要因や、栄養や睡眠の不足、加齢などの内的要因によって、ターンオーバーが乱れることがあります。ターンオーバーが乱れると、古い角質が肌表面に残り、肌のターンオーバーが滞るとうい悪循環に。結果、肌のバリア機能の低下につながり、肌荒れや乾燥を引き起こす原因となります。

空気の乾燥

特に冬、エアコンや暖房器具の使用によって室内の湿度が低下すると、空気が乾燥し、肌の水分が奪われることになり、バリア機能が低下するおそれがあります。また、乾燥した風が吹く場所や、高地などの乾燥した環境にいると、肌が乾燥しやすくなります。スーパーや電車の中での送風や冷気もお肌の敵になりますので要注意です。

肌への摩擦

洗顔やタオルでの拭き取りなど、肌に強い力で摩擦を加えると、肌のバリア機能が損なわれ、水分が蒸発して乾燥してしまうためNGです。また、衣服やマスクなどが肌にこすれることによっても、肌が乾燥する場合があります。洗顔のしすぎや、ゴシゴシ擦るなどの肌への刺激はなるべく避けるようにしましょう。

乾燥による肌荒れを予防する方法

乾燥した肌はバリア機能が低下し、外的刺激から肌を守ることができなくなります。そこで、肌荒れを予防するためには、乾燥対策が重要です。適切なスキンケアや生活習慣の改善、紫外線対策など、乾燥対策についてご紹介します。

紫外線対策をする

肌を紫外線から守るために、日焼け止めを使用しましょう。紫外線は肌を乾燥させるだけでなく、肌のバリア機能を低下させ、シミやくすみ、カサつきの原因にもなります。外出するなら、日焼け止めはSPF値が高いものを選び、こまめに塗り直すことが大切です。汗や水に強く、さらっとした感触の商品や、顔だけでなく首すじや足、腕、手の甲等、幅広く塗れるものを選ぶといいでしょう。化粧直しの時は、汗や皮脂をおさえた後に簡単に塗り直しができる日やけ止めおしろいなど、UV対策化粧品もいくつか揃えとくと便利です。そして、帽子やサングラス、日傘などのアイテムを使って直接的な紫外線を遮ることも大切です。季節や天候を問わず、1年中紫外線の対策をしましょう。

生活習慣の乱れを改善する

乾燥による肌荒れを予防するためには、生活習慣の乱れを改善することも大切です。美肌を後押ししてくれる生活習慣の改善方法をいくつかご紹介します。

1.睡眠を十分に取る
睡眠不足は肌の水分量を減少させる原因となります。十分な睡眠を取り、肌の水分量を保つようにしましょう。個人差はあるかと思いますが、睡眠時間は6～7時間を目安に取ると良いでしょう。就寝前にリラックス効果があるカモミールティー、ハーブティーや、体を温める効果があるホットミルク、ジンジャーティーを飲んで気持ちを穏やかにするのもおすすめです。

2.食生活を改善する
栄養バランスの良い食事を摂ることで、肌に必要な栄養素を補充することができます。特に、ビタミンCやE、カロテノイド、オメガ3脂肪酸などは、肌の健康維持に役立ちます。栄養バランスが整った食生活を心がけターンオーバーをサポートしましょう。

βカロテンが豊富で、肌の健康を保つ作用がある安納芋（さつまいも）と、ビタミンDが豊富で、肌の細胞を健康に保つ働きがある牛乳を使った、乾燥対策に効果的で小さなお子さまにも喜ばれる簡単なスープレシピを紹介します。

〈安納芋のポタージュスープ〉
【材料】
安納芋、玉ねぎ、牛乳、水、コンソメ、塩、胡椒、オリーブオイル

【作り方】
①さつまいもの皮を剥き、食べやすい大きさに切る。
②玉ねぎをスライスにする。
③鍋にオリーブオイルを入れ、さつまいもと玉ねぎを炒める。
④水を加え、コンソメを入れて煮る。
⑤さつまいもが柔らかくなったら、牛乳を加え、火を止める。
⑥ミキサーでなめらかになるまで混ぜ、塩と胡椒で味を整えて完成。

3.水分補給をしっかり行う
水分補給をしっかり行うことで、肌の水分量を保つことができます。人間の体は55～60％を水分が占めており、肌や粘膜をはじめ体のすみずみまでうるおすために水分が必要です。理想は、1日に1.5～2L
の水を飲むのが望ましいともいわれています。スキンケアをしているのに、乾燥が気になるという方は、1日水分摂取量が足りているか見直しをしてみましょう。水分補給には、常温の水の他に、ビタミンが豊富なお茶やスムージーなどもおすすめです。

4.定期的にストレスを軽減する
ストレスは肌荒れの原因となります。ストレスを軽減するためには、趣味やスポーツをすること、瞑想をすること、友人と話すことなどが有効です。また、心地よい時間を共有できる好きな人と過ごすのもいいですね。体を動かしたり、誰かと会話をしたり、一緒に過ごしたりしながら、上手くストレスを解消して心のリフレッシュも意識しましょう。

肌を保湿する

肌を保湿することは、乾燥による肌荒れを予防する上で非常に大切です。特に乾燥しやすい年齢肌の方は、化粧水や乳液だけのシンプルなスキンケアでは物足りなさを感じるようになります。そこで、保湿力をアップするために欠かせないのが美容液や保湿クリームです。ここでは、選ぶポイントをいくつかご紹介します。

【保湿成分が豊富なものを選ぶ】
ローヤルゼリーやコラーゲン、複合ムコ多糖類、水抽出ヨクイニンエキス、プロテオグリカンなどの保湿成分が配合されているものがおすすめです。

【使うシーンに合ったものを選ぶ】
朝はメイクの前に使うので、べたつきの少ないテクスチャーのものがおすすめです。肌の上に残りやすいものだと、メイクとの馴染みが悪くメイク崩れを起こしやすくなります。反対に、夜は寝ている間に乾燥から肌を守るためにこっくりとした安心感のあるタイプを選ぶとよいでしょう。

【化粧水や乳液との相性の良い物を選ぶ】
化粧水や美容液と一緒に使用する場合は、相性が良いものを選ぶことが重要です。同じブランドのものを使用すると、相性が良いことが多いです。しかし、実際には使ってみて、自分の肌に合った組み合わせを見つけることが大切です。

【朝用クリームはUVカット効果の配合されたもの選ぶ】
日中の外出時には、紫外線から肌を守るためにも、SPF効果のある保湿クリームを選ぶと心強いです。

以上のように、美容液や保湿クリームを選ぶ際には、自分の肌質や目的に合わせて、成分やテクスチャーを確認することが重要です。また、敏感肌の方は、刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。

適度に運動をする

適度な運動は、肌の血行を良くすることでターンオーバーをサポートしうるおい肌に導く効果があります。肌に良い影響をもたらしてくれる運動をご紹介します。

1.有酸素運動をする
有酸素運動は、全身の血行を良くする効果があります。ウォーキングやジョギング、サイクリングなど、心拍数が上がる運動を継続的に行うことで、肌の血行が良くなり、肌荒れを予防することができます。

2.ストレッチをする
ストレッチは、筋肉をほぐし、リラックス効果があるため、肌荒れを予防する効果があります。特に、フェイスストレッチを行うことで、顔の筋肉をほぐすことができ、肌の血色もアップすることができます。

3.ヨガをする
ヨガは、心身をリラックスさせる効果があるため、肌荒れを予防する効果があります。また、ヨガには血行を促進するポーズが多く含まれているため、肌の血行を良くすることもできます。

乾燥対策を強化して、バリア機能を補い乾燥知らずの肌へ

乾燥による肌荒れを予防することは、年齢とともに低下しがちなバリア機能の働きをサポートし、肌を保護する最短ルートとなります。肌荒れがないと、肌に自信を持てることで、生活の質も向上します。今回ご紹介した方法を実践することで、肌のバリア機能を補い、乾燥知らず、肌荒れ知らずの健康的な美肌を手に入れて下さい。