化粧下地の基本的な役割は?ファンデーションやクリームとの違い
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化粧下地はベースメイクの仕上がりを格上げする重要なカギを握るアイテムですが、意外と使っていない人も多いようです。最近では、化粧下地効果のある日焼け止めやBBクリームなどもあり、化粧下地を塗らないケースもあるかと思います。手間が一つ減って、時短にもなり一石二鳥の便利さがありますよね。
確かに、ベースメイクの工程が少ないと楽ですが、メイクのステップが増える化粧下地をあえて塗る人は、どのような効果を期待して塗っているのでしょうか?
このような疑問も解決するべく、化粧下地の役割をはじめとして、ファンデーション、BBクリーム、CCクリーム等との違いをふくめて掘り下げていきたいと思います。あなたのキレイを一段上げる参考にしてくださいね。
化粧下地の役割は?
化粧下地には、どんな効果や役割があるのでしょうか?化粧下地を使っている場合も、新たな発見のためにおさらいしてみましょう。
肌の悩みをカバーする
化粧下地は、肌のくすみや色むらをカラーで整え、トーンアップ*してくれる効果があります。また、透明感*やツヤ感をアップさせることもできるため、若々しい肌感を持たせ、肌悩みをカバーしてくれます。
化粧下地は、カラーもピンク、イエロー、グリーン、パープル、ベージュなどさまざまありますし、ツヤを与えるものもあれば、マットな仕上がりになるものもあります。自分のなりたい印象に合わせたアイテム選びをすることで、理想に近い肌に仕上げることができます。
【悩みに合ったカラー選び】
・ピンク…肌の血色を高めたい
・イエロー…目の下のクマやシミをカバーしたい
・グリーン…頬の赤みを抑えたい
・パープル…くすみが気になる
・ベージュ…シミや色むらを目立たなくしたい
そして、若々しい印象の肌を演出するには、パールなどの光沢感がある成分が配合されたアイテムがおすすめ。光を味方に付けるハイライトのような効果のある化粧下地は、肌に上品な輝きやツヤ感をプラスし、肌を若々しく見せてくれます。
*メーキャップ効果による
ファンデーションのノリを良くする
化粧下地を塗ることで、ファンデーションが肌に密着しやすく、メイクのりを良くする効果があります。それに加え、毛穴をカバーする役割を果たしたり、ちょっとした凸凹などを均等に整え、フラットな状態に整えてくれたりします。そして、保湿効果が高いものが多く、ファンデーション自体の乾燥を防いでくれるので、塗った後も、粉吹きやヨレなども起こりにくくなります。
また、春夏など気温が上がり、皮脂が出やすい季節になると、余分な皮脂やテカリを押さえ、化粧崩れを防いでキレイを長持ちさせる効果が期待できるタイプのものも多く発売されます。
外部の刺激から肌を守る
化粧下地には、UVカット効果があるタイプや、乾燥した空気、花粉や排気ガスなどの外的刺激から肌を守る効果のあるタイプなど、さまざまなプロテクト効果が得られるアイテムがたくさんあります。
また、化粧下地には、保湿成分によりスキンケアとしての役割も果たす一面もあるのです。ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンなどの成分が配合された保湿効果に優れたアイテムなど、さまざまな効果がプラスされたものが豊富にあります。肌質や年齢肌の悩みに合わせて化粧下地を選びましょう。
化粧下地とほかのベースメイクアイテムとの違い
ベースメイクには、ファンデーションやBBクリーム、CCクリームなどがあります。これらのアイテムと化粧下地とでは、どんな役割や仕上がりの違いがあるのでしょうか?それぞれの特徴を知って、アイテムを選ぶことで、なりたいメイクの仕上がり具合が変わってきます。
ファンデーションとの違い
化粧下地は、ベースメイクの土台的な役割がありましたが、ファンデーションは、肌の表面を美しく仕上げるためのものです。ファンデーションは、肌のトーンを均一にし、黄くすみやニキビ跡、シミなどの肌悩みをカバーし、より顔全体が明るく健康的な印象に導いてくれます。
一般的に、化粧下地で肌の凹凸を整えた後に、ファンデーションを塗ります。二層にベースメイクを重ねることで、よりきめ細やかで肌の質感がなめらかな印象を与えることができます。
BBクリームやCCクリームとの違い
化粧下地がファンデーションの下地の位置付けであるのに対し、BBクリームやCCクリームは、1つで複数の機能を兼ね備えるアイテムです。手軽なことから、1本でメイクを済ませたい場合に使われています。
【BBクリーム】
BBクリームは、「Blemish Balm(ブレミッシュ バーム)」という言葉の頭文字を取ったもので、もともとは、ピーリングの後のデリケートな肌の赤みをカバーする目的として、医療現場で開発されたクリームです。そのため、色むらなどをしっかりカバーするファンデーションとしての機能をベースとして、化粧下地や美容成分、紫外線対策などの機能も取り入れたクリームとなっています。カバー力は、CCクリームよりも高いものが多く、ニキビ跡や傷跡を隠すことに優れています。
【CCクリーム】
BBクリームの進化版といわれることもあるCCクリーム。CCクリームの語源は諸説ありますが、「Care&Control(ケア&コントロール)」または「Color&Control(カラー&コントロール)」といった言葉の略だといわれています。肌の色味を調整する力に優れ、素肌の美しさを一段引き上げてくれるアイテムです。塗り心地はしっとりしたものが多く扱いやすい特徴があります。日焼け止め効果や化粧下地、コントロールカラーとしての役割を持ちます。BBクリームよりも、肌に透明感※が出しやすいのも魅力の1つ。
このように、BBクリームやCCクリームには、化粧下地とは異なる目的から、仕上がりも全く異なるものとなっています。メイクの完成イメージやカバーしたい肌悩みからアイテムを選んで、納得のいく仕上がりを目指しましょう。
※メーキャップ効果による
BBクリームやCCクリームに化粧下地を使える?
BBクリームやCCクリームにも、製品によって特徴はさまざまあります。1本で済ませられたら理想的ですが、皮脂や化粧崩れが気になる場合があるかもしれません。そんなときは、余分な皮脂を押さえたり、肌の表面を均一に整えたりする効果に優れた、化粧下地の力をプラスするのもキレイを持続させるテクニックの1つ。テカリやヨレが気になる場合には、BBクリームやCCクリームの下地として気になる部分に塗っておくと良いでしょう。
化粧下地を塗るときのポイント
メイクの仕上がりを美しく引き上げるための、大切な土台となる化粧下地。その塗り方も、基本を押さえて正しく塗ることで、次のファンデーションやメイクのノリが引き立ちます。早速取り入れていただきたい、3つのポイントについてお話しします。
化粧下地の前に肌を保湿する
化粧下地を塗る前には、化粧水や乳液、クリームなどで肌を十分に保湿しましょう。肌が乾燥していると、化粧下地の伸びが悪くキレイに塗れません。また、たとえ保湿成分が配合されている化粧下地でも、肌に水分が取られてしまい、化粧下地とその後に塗るファンデーションとの密着性が低下してしまいます。
肌がうるおっている状態では、メイクがキレイに肌に乗り、化粧崩れもしにくくなります。また、乾燥状態では皮脂の分泌が過剰になりがちですが、肌に水分があることで、テカリを防ぐことにもつながりますので、ベースメイク前の保湿は必ず行いましょう。
化粧下地は顔の中心から塗り広げる
化粧下地には、ちょっとした塗り方のコツがあります。この塗り方ひとつで、顔が大きく見えてしまったり、年齢を感じる印象を与えてしまったりすることがありますので、要注意。いわゆる「ベタ塗り」は、顔がのっぺりと大きく見えてしまうので、立体的に見える塗り方をして小顔・若見え効果を狙いましょう。キレイに見える塗り方のコツは、次の通りです。
【塗り方】
1.おでこや目の下、顎先、鼻筋など顔の中でも高さがある箇所に、化粧下地を適量ずつ乗せる
2.顔の中心から外側に向かって、伸ばすように広げていく
(この際、上向きに伸ばす。下向きに伸ばすと老けた印象に)
3.中心側に化粧下地が濃く、外側になるほど薄くするイメージで塗る
4.毛穴の気になる小鼻の周りなどは軽く押しながら毛穴に入れ込む
5.最後に軽くハンドプレスをして肌をやさしく抑える
このように塗ると、肌と化粧下地が自然に馴染み、違和感のない色合いになりますし、わずかな濃淡があることで顔が立体的に見え、キュッと引き締まった印象を与えることができます。また、最後のハンドプレスは、スキンケアと化粧下地の密着性をアップさせてくれるので、やっておくとメイクの持ちが良くなります。
化粧下地を塗るときスポンジを使うのもあり
手と比べて、均一に伸ばせるスポンジを使うことで、よりムラなくキレイに仕上がることができます。
【スポンジを使った塗り方】
1.手の甲に500円玉ほどのサイズに下地を出す
2.スポンジで手の甲に出した下地を適量取りながら、パレットのように量の調整をする
3.おでこ、頬、鼻筋、顎に乗せる
4.スポンジで軽く細かく叩きながら、内側から外側に向かって伸ばしていく
5.全体に伸びたら、仕上げとしてさらに全体を軽く叩いてなじませていく
6.ハンドプレスでやさしく押して完成
スポンジの塗り方のコツは、「スポンジを引いて伸ばさないこと」です。引いてしまうと、肌に乗せた下地が取れてしまいます。細かく叩くようにして付けながら伸ばすのが、キレイに塗れるコツです。また、使った後は清潔に保つよう、小まめに洗浄し、定期的に新しい物と交換してください。
化粧下地の役割を活かして美肌を極めるメイクに役立てよう
美肌に見えるメイクつくりには、化粧下地1つで大きく仕上がりが左右されます。化粧下地は、基本的にはファンデーションの下に隠れてしまうため、地味な印象があるかもしれませんが、実は肌をキレイに見せる重要なカギとなっています。
パール感のあるもので上品な印象を与えたり、うるおってツヤのある若々しい印象を与えるなど、化粧下地は肌の印象に大きく関わっています。また、肌悩みをカバーする目的だけではなく、その日の洋服や、なりたい印象でコントロールカラーの色を選ぶのもオシャレやキレイの幅が広がって楽しいです。
ベースメイクの土台作り以外にも、UVカット効果がえられるものや、外的刺激から肌を守る効果のあるもの、スキンケア的な役割を果たしているものなど、プラスアルファの効果が得られるのも多くあります。
上記の中で知った化粧下地の特徴を活かして、ナチュラルメイクのときも、しっかりメイクのときも、理想の仕上がりになるよう、日々のメイクの研究にお役立てください。