一緒に未来を変える
海に優しい日焼け止め「Feel coralサンプロテクトミルク」がサポートしている「Dr.blue」は、海の中のゴミ拾いを楽しいアクティティとして広めるダイビングショップです。代表の東真七水さんに、ユニークな事業が誕生したきっかけやご自身が掲げるビジョンについてお聞きしました。
海に着けば回収不能に水中ごみ拾いの難しさ。
ダイビングといえば、綺麗な海に潜り、魚や珊瑚礁を見て楽しむアクティビティを想像するのではないでしょうか。私が経営しているダイビングショップ「水中ゴミ拾い専門店Dr.blue」では、海の中のゴミ拾いプログラムを提供しています。海の中に入ってしまったゴミは基本的に回収できないと言われています。活動当初は「海の中のゴミはダイバーにしか拾えないから」という正義感が強かったのですが、続けていくうちに、いつの間にか水中ゴミ拾いを楽しみにしていることに気がつきました。この事業を立ち上げたのは、趣味のダイビングをしながらゴミ拾いをする中で、ゴミ拾いにしかない独自のエンタテイメント性に気づいたからです。
水中ゴミ拾いはアクティビティとしてすごく楽しいのに、ボランティアのイメージが強く、楽しんでやる人はほとんどいない。その現状を変えたいと思い、クラウドファンディングをおこなって共感してくれる人々のサポートを集め、ダイビングショップを立ち上げました。水中でのゴミ拾いは、宝探しや間違い探しによく似ています。何かが隠れていると思って砂をはらってみたらペットボトルが出てきたりと、探索や発見のシンプルな楽しさがある。チームスポーツのような魅力もあります。水中の作業は大変なので、珊瑚礁に引っかかった釣り糸を回収する作業でも、一人が切って、もう一人が巻き取り、別の誰かがゴミ袋を差し出してと、サポートしながら進めます。そのおかげで、お客様同士が仲良くなり、当初は別々で来た人たちが次は一緒に参加してくれるという例も少なくありません。
古い年代のビンなどは収集家がいて、モノによっては値段がつくゴミもあるのだとか
海のゴミを無くすためにできることは?
海のゴミのほとんどは陸から流れ着いたものになります。道に落ちているままのゴミは水路や川に流れ出し、海へ辿り着きます。とくにプラスチックごみは素材の性質上、滞留期間が長くてなかには400年以上も海を漂うものもあるそうです。環境省によれば、毎年海に流出するプラスチックごみのうち2~6万トンは日本から発生したものだと推計されています。そして、これが進行すると2050年に海は、魚よりもごみの量が多くなると言われているのです。 ですからDr.blueのビジョンは、水中に限ったものにはしませんでした。私たちが目指すのは「目の前のゴミを見過ごす人がいない社会を作る」ことです。「ポイ捨てはありえない」という意見を聞きますが、ポケットからマスクが落ちたり、ビニール袋が風で飛んだり〝うっかり?は誰にでもあります。
一方で、道に捨てられたゴミを拾わない人はすごく多い。みんなが優しさを持って落ちているゴミを拾えるようになることがいちばん大切だと思っています。 「ゴミ拾いは運拾い」という言葉があります。メジャーリーガー・大谷翔平さんが球場のゴミ拾いをしていることはよく報じられていますが、ゴミを拾うことは、地球をただ綺麗にするだけではなく、自分の人生も豊かにしてくれます。私もこの事業を始めてから、たくさんの良い変化や出会いを経験しています。心理的にも、自己肯定感がアップして前向きになれるという効果があるそうです。
ストーリーを感じる「一点モノ」のアクセサリー
最近は、拾ったゴミでアクセサリーやキーホルダーを作るアップサイクルを始めました。また、先日開いたゴミの展示会はノンダイバーの方々からも好評でした。海で拾ったゴミには、何十年前もの空き缶や免許証なんかが紛れていて、眺めているだけでも興味深い。私は奈良県という海のない地域の生まれなのですが、海に縁がない人たちにも水中ゴミ拾いの魅力を伝えられるよう、こうした活動やイベントを続けていきたいと思います。
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沖縄の海にぴったりの「Feel coralサンプロテクトミルク」。
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水中でのゴミ拾いはスキューバの技術が必要なため、参加できるのはPADI アドヴァンスド・オープン・ウォーター・ダイバー以上の資格者から。
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アップサイクルした製品。釣り具のウキを利用したものは色も鮮やかに。
プロフィール
あずま まなみ
ゴミ拾いダイビングなんて面白くなさそうだなぁと思っている方、是非一度潜りにきてくださると嬉しいです。今後も水中ゴミ拾いを絡めた色んなサービスを計画中!
随時、インスタグラム、ホームページにてご報告します。まだまだ駆け出しですが、よろしくお願いいたします。