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日焼け止めと化粧下地の違いは?塗り方や選び方、肌ケアのポイント

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『紫外線対策は1年中するのが、美容の鉄則!』といわれるくらい、肌ダメージの原因となる紫外線。その紫外線による肌ダメージを防ぐアイテムとして、日焼け止めや化粧下地があります。

その際、どちらを先に塗るべきか分からなかったり、「化粧下地としても使える」「紫外線カット効果がある」というアイテムでは、どちらか一方で十分なのかと疑問を持ったりしたことはありませんか?

実は、日焼け止めと化粧下地はそれぞれ異なる役割を持っています。この記事では、両者の特徴を把握し、美肌と美しいメイクのりに役立てていただくために、それぞれの違いや効果的な塗り方、アイテム選びのポイントなどを詳しく解説します。

日焼け止めと化粧下地の主な違い

日焼け止めと化粧下地は、それぞれ異なる目的に焦点を当てたアイテムとなっており、特定の用途で効果を発揮します。

化粧下地としても使用できる日焼け止めもあれば、UV効果のある化粧下地もありますが、やはりそれぞれメインとする効果が異なるため、併用することでより目的に合った肌状態へ導くことができるでしょう。ここでは、それぞれに特徴を分けて以下に記載します。


【日焼け止め】
日焼け止めは、肌を紫外線のダメージから守る役割を持ちます。
肌は、紫外線を浴びると、肌荒れを起こし、乾燥したり、シミやそばかす、ハリの低下につながりやすくなります。そうなることを防ぐために、人の身体に有害な影響を与えるといわれるUV-AとUV-Bという紫外線をブロックする役割があります。

一般的な白色のものから、メーキャップ効果の得られる色付きのものまで、その種類はさまざまです。

【化粧下地】
化粧下地は、スキンケアの後にファンデーションやメイクが肌にのりやすいように、肌の凹凸を埋めてなめらかに整える役割を持ちます。

ファンデーションを塗る前に、化粧下地を塗ることで、密着がよくなり、毛穴やくすみがカバーされ、余分な皮脂の分泌も抑えてくれるので、テカリや化粧崩れも防ぐことができます。アイテムによっては、肌を保湿成分や輝きをプラスする成分などが配合され、肌に透明感やみずみずしいツヤ感を与えることができます。

また、薄い色付きで肌色をトーンアップさせる、コントロールカラーと呼ばれるアイテムも化粧下地のひとつです。ピンクやブルー、イエロー、ラベンダーなど、カラフルな色のメーキャップ効果で、肌悩みをカモフラージュする役割を持っています。
※メーキャップ効果による


日焼け止めと化粧下地の塗り方

塗り方の手順としては、スキンケアの後、先に日焼け止めを塗った後、化粧下地を塗るのが一般的です。2つのアイテムを併用することで、化粧が崩れにくく日焼け止めの効果も長持ちすることが期待できます。ここでは、スキンケアとメイクのりの視点から、効果的な塗り方をお伝えしていきます。

日焼け止めの塗り方

日焼け止めを塗るタイミングは、化粧水や乳液で肌を整え、しっかりとスキンケアアイテムが肌に馴染んだ後です。

【塗り方】
1.指定量を手に取り、まずは、おでこ、鼻、両頬、顎に5点置きする。
2.パーツごとにムラにならないよう広げるように伸ばしていく。
3.顔の中でも日焼けしやすい高さがある鼻筋や頬骨、おでこは重ね付けをするのがおすすめ。
4.こめかみ周辺や、首やデコルテ、顎下、耳の裏なども塗り忘れないよう注意しましょう。

日焼け止めのUVカット効果が持続するのは、約2時間といわれています。とくに室外に出るときや、汗をかいたりプールなどで水に濡れたりする場合は、2時間おきに塗り直すことで、しっかりとした紫外線対策になります。

化粧下地の塗り方

化粧下地の塗る分量は、基本的には「小豆粒サイズ」。肌に薄く馴染む程度を目安にします。

【塗り方】
1.化粧下地を顔の中で高く見せたいところから、おでこ、鼻の頭、顎、頬の順に少量ずつ乗せる。
2.顔の中心から外側に向けて塗り広げていくことがポイント。そうすることで、中心部分に多く化粧下地がのり、色味のコントラストができ、顔が立体的に仕上がります。
3.毛穴やくすみ、シミなどカバーしたい部分には、集中的に重ね塗りもOK。

基本的に重ね塗りも可能ですが、厚く塗ることで、かえって化粧が寄れやすくなってしまう可能性がある
ので、あくまでも薄く広げるのがよいでしょう。

日焼け止めと化粧下地の選び方

日焼け止めや化粧下地も、肌や目的に合ったアイテム選びが重要です。どんなポイントで選んだら良いのか見ていきましょう。

肌に合うアイテムを選ぶ

日焼け止めや化粧下地を使ったら、「ピリピリと刺すような感覚があった」「赤くなった」「かゆくなった」といった不快な症状が出たら、使うのをやめることが大切です。肌に合わないまま使い続けると、肌のバリア機能が低下してしまう可能性があるからです。肌のバリア機能は、乾燥肌やアレルゲン、細菌などの侵入から肌を守る役割を持っている大切な機能。ですので、刺激などを感じるまま使うと、肌トラブルやシミ、シワの原因になる恐れもあります。

使用するアイテムは、お肌のためを優先して、健やかな状態を保つようにしていきましょう。日焼け止めでは、紫外線吸収剤を使用しない「ノンケミカル」タイプの日焼け止めは、肌にやさしくおすすめです。

紫外線吸収剤とは、以下のような成分です。

【紫外線吸収剤とは】
紫外線を吸収し、化学反応で熱などのエネルギーへ変換し、紫外線が皮膚へ到達することをブロックする効果が高い化学物質。肌に馴染みが良く、白浮きしにくく、きしみにくいのが特徴。紫外線を吸収する際に、刺激や赤み、発疹が生じることがあり、また、悪化するとアレルギー反応を引き起こす場合もあります。

【主な紫外線吸収剤】
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・オキシベンゾン-3

肌に刺激が少なく、自分の肌に合った日焼け止めを選んで、美しく健やかな肌を守りましょう。

UVカットの強さに合わせてアイテムを選ぶ

最近では、日焼け止めだけではなく、化粧下地にもUVカット効果があるアイテムがあります。「UVカット」でのアイテム選びの基準は、「日光を浴びる時間」と製品に記載されている数値を合わせて考えると良いでしょう。

【SPFとは】
「SPF(サンプロテクションファクター)」とは、紫外線B派(肌の表面が赤く日焼けする)を防止し、日焼け止めを塗った後、紫外線を浴びてどれくらいの時間で肌が日焼けするかを示した数値です。つまり、数値が高いほど「日焼けするのを遅らせられる」という意味。効果の大きさで数値が変わり、最大50+まであります。

SPF1に対して、15~20分の日焼け防止効果があるため、SPF50では以下のような計算になります。
SPF50=15~20分✕50=750~1000分(12~16時間)

紫外線B派は、肌を赤くするだけではなく、炎症を起こしメラノサイトを活性化し、シミやそばかすの原因になります。

【PAとは】
「PA(プロテクショングレイドオブUVA)」とは、紫外線A派(肌の真皮に影響を及ぼす)を防止する数値を表したもの。「PA+」~「PA++++」で、最大4段階で防止効果の高さが記載されています。紫外線A派は、波長が長く肌の奥深い部分まで到達してしまう紫外線です。曇りの日や室内でも窓ガラスを通り抜けてしまう性質があります。肌がすぐに乾燥し、カサつきやハリ不足となるので、とくに防いでいきたい紫外線です。

このように数値が強いものほど、紫外線防止効果は高いですが、お肌への影響も配慮すると、使用するシーンに合わせて塗るアイテムを変えていきたいですね。

SPF、PA(程度) 使用状況
SPF10~20
PA+、PA++
通勤や買い物など、短時間外に出る場合
SPF40~50
PA+++、PA++++
レジャーなど、外にいることが多い日や、真夏のような日差しが強い日など、紫外線が気になる場合

のばしやすく塗りやすいアイテムを選ぶ

テクスチャーが固く、伸びが悪い日焼け止めや化粧下地は、肌への摩擦が増えてしまい、肌への負担となってしまいます。肌の摩擦は、肌の乾燥やターンオーバーの乱れ、バリア機能の低下をまねくため、どんなときも極力さけたいもの。やわらかいテクスチャーのものや、ジェルタイプ、ミルクタイプなどに、アイテムを変更して伸ばしやすく塗りやすいものを日常的に使っていくことをおすすめします。

日焼け止めと化粧下地を綺麗に塗るためのスキンケア

日焼け止めや化粧下地を塗って、「さあ、メイク!」という前に、一番大切なお肌のお話をします。というのも、肌の状態はメイクの仕上がりを左右する土台となるもの。日焼け止めや化粧下地を塗る前に、スキンケアの過程でしっかりケアを行うことが大切です。次のポイントに注意して、スキンケアを行いましょう。

肌を清潔に保つ

メイク前は肌を清潔に保つことが大切です。寝ている間や日中にも常に肌は代謝をしていますので、皮脂やターンオーバーによって古い角質は出てきます。余分な皮脂が残っていると、テカリやメイク崩れの原因になります。また、古い角質が残ると、肌にくすんだ印象を与え、メイクのノリが悪くなることがあります。朝はもちろん、夕方からメイクをする場合にも、洗顔をして清潔な肌にし、スキンケアで肌を整えてからメイクに移りましょう。

洗顔は、しっかりと泡を立てて、泡を転がすように洗い、肌に摩擦を与えないように優しく洗います。洗い終わったら、清潔なタオルで水分を吸い取るようなイメージで、軽く押さえて水気を取ります。

肌を十分に保湿する

肌の乾燥は、過剰な皮脂分泌を起こしやすくなるため、メイク崩れの原因になる可能性があります。しっとりとしたうるおい肌の状態でメイクをすると崩れにくく、粉吹きなどを防ぐこともできます。

肌を整えるには、美容液や化粧水で肌にたっぷりとうるおいを与えて、乳液やクリームで仕上げましょう。油分の入った乳液やクリームは肌の水分の蒸発を防いでくれますので、キレイなメイクを長くキープさせるためにも、最後の油分の追加は外せないポイントです。

そして、さらにうるおいをプラスしたい場合には、フェイスパックをプラスすることで水分量がアップし、キレイの状態が長続きしやすくなります。

日焼け止めと化粧下地を上手に使ってもっと美しさを引き出しましょう!

日焼け止めと化粧下地の違いから、塗り方、アイテムの選び方、スキンケア法までトータル的にお話してきました。どちらか片方よりも、両方のアイテムを併用することで、より目的に合った肌状態へ導くことができます。

そして、アイテムを用途や肌に合わせて、細やかで丁寧な使い方をすることで、メイク映えやメイク崩れを防いだり、お肌の健やかさに反映されます。一つ一つの工程は細かいように見える塗り方でも、やってみると1分もかからない作業です。こういった少しの意識で、キレイが変わってきます。ぜひ、試してみてくださいね。