ビューティセラーライブラリー

ラボ カラダのお悩み 教えて研究員 2019.11.05

「むくみ」は病気のサイン?知っておきたいその対処法 Vo.2

「むくみ」とは、血液中の水分が過剰にしみ出して、皮膚の下に溜まり、痛みを伴わない形で腫れたような状態になることを言います。

前回は、むくみの見分け方と、一般的な原因と解決法をご紹介しました。

今回は、むくみに良いとされる食べ物のご紹介と、実は病気からくる”むくみ”についてもご紹介します。

前回の記事「「むくみ」は病気のサイン?知っておきたいその対処法 Vo.1」の続きです。

むくみに効く栄養素を含む食品とは?

実は、むくみに良いとされる食品があります。慢性的なむくみには、日頃からむくみ解消に効果が期待できる食品を摂ることが効果的です。むくみ解消に、余分な水分を排出してくれる栄養素や血行を促進を促する栄養素を予め知っておくと良いでしょう。

1.たんぱく質

たんぱく質が足りなくて栄養障害を起こすと、自律神経のバランスが崩れ、血管中から必要以上に水分が出てしまい、体がむくみやすくなってしまいます。たんぱく質を多く摂取すると、むくみが解消できることがあります。
★たんぱく質が多い食品:肉類、魚類、大豆製品、乳製品など

※慢性肝臓病でむくみが生じている場合は、逆にタンパク質、カリウムの摂取も制限する食事療法を行う場合があります。その場合はかかりつけの専門医に相談ください。

 

2. カリウム

カリウムには、体液の浸透圧を調整する働きがあります。さらに、カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、尿中への排泄を促進するため、体内の塩分量を下げ正常にします。むくみ対策に有効です。

★カリウムを多く含む食品:アボカド、バナナ、ほうれん草など

※慢性肝臓病でむくみが生じている場合は、逆にタンパク質、カリウムの摂取も制限する食事療法を行う場合があります。その場合はかかりつけの専門医に相談ください。


3. クエン酸


クエン酸には、肝臓で脂肪の代謝を高め、体内の老廃物を分解、排出する働きがあります。また、クエン酸が多い柑橘類には血行をよくするビタミンCが含まれていることもあり、むくみ対策にはおすすめです。
★クエン酸を多く含む食品:レモンやグレープフルーツなどの柑橘類

4.ビタミンE


ビタミンEには、体内のナトリウムを排出する働きがあります。また、ビタミンEには強い抗酸化作用が認められており、体の不調の原因となる活性酸素を抑制する働きもあり、むくみ対策には積極的に摂っておきたい成分です。
★ビタミンEを多く含む食品:モロヘイヤ、アボカド、プルーンなど

5. サポニン


サポニンには体内の水分量を調節する働きがあり、高い利尿作用を持っています。余計な水分が排出されることにより、あらゆるむくみに有効的に働きます。
★サポニンを多く含む食品:きゅうり、ごぼう、小豆、にんにくなど

6.ポリフェノール


ポリフェノールは、抗酸化作用を持ち、血液中の過酸化脂質の発生を防いで、血液凝固を防ぐ効果があります。その結果、血行が良くなり、老廃物が効率的に排出されるため、むくみ対策につながります。
★ポリフェノールを多く含む食品:赤ワイン、ブルーベリー、カカオなど

7. ビタミンB1


ビタミンB1は糖質の分解を助けてくれる成分です。糖が溜まることを防ぎ、中性脂肪を減らす手助けをします。その結果、血流が良くなり、むくみ対策になるとされています。
★ビタミンB1を豊富に含む食品:豚肉、豆腐、うなぎなど

8.ビタミンB6


ビタミンB6には、血液をサラサラにする働きのほか、ホルモンバランスを整える役割があります。そのため、女性によくありがちな生理前のむくみにも、非常に効果があるとされています。
★ビタミンB6を多く含んでいる食物:マグロ、かつお、レバー、大豆など

むくみの症状が現れる病気

 

日常的に現れるむくみとは別に、むくみの症状が出る病気も存在しています。

余りにも慢性的なむくみがあり、食べ物や生活習慣を見直しても改善しない場合には以下の病気に心当たりがないかを確認してみましょう。

 

① <更年期障害>

日本人女性の閉経の平均年齢は約50歳ですが、これを挟んだ前後10年間を更年期と呼びます。更年期を迎えると、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少により自律神経のバランスが崩れ、ほてりやのぼせ、汗、イライラなどさまざまな症状があらわれます。むくみもそのうちの症状の一つですが、これは特に心配する必要はありません。

 

② <妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)>

妊婦に起こる合併症で、特徴はむくみ、高血圧、たんぱく尿が主な症状となります。妊娠後期に起こることが多く、高齢出産になるほど発症率が高くなります。子宮や胎盤を流れる血液の量が減少し、胎盤のはたらきが悪くなるため、胎児の発育障害などを引き起こしたり、早産、未熟児、死産などの原因となったりすることがあります。もともと高血圧症、腎臓病や糖尿病などの病気があると起こりやすいことが分かっています。脳出血などの母体の生命にもかかわる症状をひきおこすこともあり、妊娠中にいつもと違うむくみを感じたら、早期発見、早期治療のため、病院で診察、検査を受けることがとても大切です。

 

③ <リンパ浮腫>

リンパ浮腫とは、リンパ管の流れが悪くなることで起きる手足のむくみのことを言います。心臓から送り出された血液は全身へ染みわたった後に、静脈とリンパ管を通って心臓へと戻ります。しかし、なんらかの原因によりリンパ管が機能低下すると、心臓まで運び切れなくなってしまうのです。これが腕や足に溜まりむくみが生じると、リンパ浮腫と呼ばれます。

 

原因として、まず、生まれつきリンパ管の機能が弱いという先天的な場合があります。この場合、子どもの頃からむくみがでる人が多いのですが、30歳代でむくみがでる人もいます。また、後天的なもので、がん治療などでリンパ管やリンパ節を切除したり、放射線を照射したりすることでリンパの流れに異常をきたして発症する場合もあります。例えば、子宮がんを手術する際に周囲のリンパ節をとると、足から戻ってくるリンパの流れが悪くなり、足にリンパ浮腫が生じやすくなるのです。

 

この病気では、リンパ液の流れが悪くなってしまうため、小さな傷から細菌に感染しただけで、腕や足全体に炎症が広がり、体全体が発熱したり手足が赤くなったりすることがあります。こうした症状を伴う場合は、早期に病院を訪れましょう。

 

④ <甲状腺機能低下症>

慢性的な甲状腺の炎症などにより甲状腺ホルモンの分泌が減り、むくみや全身のだるさなどが現れる病気です。男性よりも女性に多くみられます。進行すると元気がなくなったり、皮膚の乾燥、むくみ、生理不順、記憶力の低下などがあらわれたりします。この時のむくみは、上まぶたから始まって、下半身へと進行して行きます。足のむくんだ部分を押しても簡単にはへこまないのが特徴です。本来ならば身体を守るべき自己免疫が、甲状腺を誤って攻撃してしまい、甲状腺の慢性的な炎症を起こす「橋本病」などがその代表です。放っておくと、高コレステロール血症や動脈硬化が起こりやすくなり、心筋梗塞につながる恐れがあるので注意が必要です。このような症状が出たら内分泌腺の専門医を早期に受診することをお勧めします。

 

⑤ <急性糸球体腎炎>

小学校低学年から高学年の子どもに多い病気ですが、成人にも時々みられます。腎臓の血液をろ過する糸球体というところに炎症が起きる病気です。咽頭炎、扁桃炎などの気道の炎症や黄色ブドウ球菌などによって皮膚に感染症を起こした1~3週間後に突然起こります。目の周りにむくみが出ることが特徴です。高血圧や倦怠感、動悸のる他、血尿やたんぱく尿を伴います。放っておくと慢性腎不全へと移行することがありますので、早期に病院を受診して感染治療を行うことが必要です。

 

⑥ <ネフローゼ症候群>

腎臓の糸球体という部分に異常が起き、血液中のたんぱく質が尿の中に過剰に出てしまう病気です。その結果、血液中のたんぱく質が減ってしまいます。たんぱく質は血管の外にある水分を引き込む作用があるため、たんぱく質が減ると血管の中の水分が減って、逆に血管の外に水分と塩分が増えてしまいます。その結果として、むくみが生じる病気です。このむくみは初めにまぶたや顔、足にあらわれ、進行すると倦怠感とともに全身に拡がり、胸やお腹に水が溜まることもあります。皮膚が青白くなることも特徴です。重症になると肺やお腹、さらに心臓にも水がたまります。その他、腎不全、心筋梗塞、脳梗塞、感染症などを合併する危険性があります。このような症状が出た際は、早期に病院を受診しましょう。なお、治療法は、安静にして、塩分を制限し、利尿剤を使ってむくみをコントロールします。この時、ステロイド剤なども併用します。

 

 

⑦ <心不全>

心臓の機能が低下して、全身に十分な血液を送り出せない状態を心不全と呼びます。静脈の血液を心臓に戻す力が低下するため、血液が手や足で滞ってしまい、血液中の水分が血管の外にしみ出してむくみが起きてしまいます。また、急激に体重が増える(3日間で2kg以上)こともあります。さらに、夜間の尿量が増えたり、悪化するとお腹に水が溜まったり、全身にむくみがあらわれたりします。このような症状が現れた際は、大至急、専門の医師を受診してください。

おわりに

一口に「むくみ」と言っても、美容における悩みから、病気の前兆として緊急を有するものまで様々です。むくみを見逃してしまうことで、命が危険にさらされることもあるのです。こうした変化を見逃さないためには、鏡をよく見る習慣をつけると良いでしょう。洗顔時や入浴時に、顔や全身を鏡で良く観察することで、いつもとは違う体の異変に気づくことが出来るようになります。もし、むくみに気づいたら、その日のうちのむくみ対策を心がけましょう。そして、むくみが何日も改善しない場合は、一度、病院を受診しましょう。

皆さんも、日頃の食事や運動に気を付けることで、むくまない体づくりを目指しましょう!

 

この記事を読んだ人がチェックしている商品はこちら